三郷市の議場には、長い間ずっと日の丸がありませんでした。日本の多くの市役所では、議場に国旗を飾るのが普通です。しかし三郷市では、新しい建物になってから一度も飾られたことがなかった。背景にあったのは、議会の中の「物事を決めるための古いルール」という大きな壁でした。

当時のルールでは、議会の進め方を決める「代表者会議」で、すべての会派が賛成しなければ何も決められない、いわゆる全会一致の仕組みになっていました。多くの議員が「飾ろう」と思っていても、たった一つの会派が反対すれば話は止まる。実際にこの問題は、十年以上にわたって結論が出ないまま堂々巡りを続けてきました。

いきなり「国旗を飾ろう」と提案するのではなく、まず「物事が決まらない会議のルール」そのものを変えることから始めた。 議会改革のプロセスについて

私は、ただ人数の多いほうが勝つ単純な多数決ではなく、会派の数とそこに所属する議員の数の両方を見て判断する仕組みを提案しました。これなら少数会派の意見も尊重しながら、結論は出せる。提案は認められ、三郷市議会は「反対する人がいれば動かない場所」から「ルールに沿ってきちんと結論を出す場所」へと変わりました。

ルールが変わったあと、改めて国旗の議論が行われ、ついに三郷市の議場に日の丸が掲げられました。これは、ただ旗を掛けたという話ではありません。古い習慣のせいで止まっていた議会を、誰もが納得する手順で動かしたという意味で、大きな出来事だったと考えています。

これからも、伝統を守る心と、いまの時代に合った分かりやすいルール作りを両立させながら、議会をより良い方向へ進めていきます。